三日目。

7月27日

あっという間のフジ最終日。風呂を借りた民宿では、子供がツイスター一人遊びに興じておりました。微笑ましい。
とりあえずMONOを見る必要があるので、さっさとところ天国でバーガー朝食。と思いきや長蛇の列なので、あきらめてビール。というか、昨日までは確かプレミアムモルツだったのに、銘柄変わってた。

◆MONO@ホワイト

見るのは二回目。でもホワイト朝一ってどう考えても合わないよな。ライブはいつも通り。静謐なアルペジオや単音から次第に轟音がかき鳴らされていくという。この手の音が大好きじゃないと目新しさは何もないなぁ。僕は大好きなので前の方で頭振ってましたが。

その後はヘヴンのDOUBLE FAMOUSを楽しいなぁと思いながら通り過ぎ、オレンジのキセル待ち。

キセル@オレンジ

非常にほっこりとしたステージで、後ろでのんびりと。ふわんと浮遊するような音が、まだ晴れていて、でも上手い具合に雲が出て、という時間にピッタリでした。語弊があるかもしれないけれど、ぼんやりとポケーっと見るのに適していたと思います。

◆JAKOB DYRAN OF THE WALLFLOWERS@グリーン

なんとなくグリーンにプラプラ歩いていったら、丁度演っていて、こちらもなかなか落ち着いたいいステージだったので、またもやのんびり見る。先ほどのキセルがふわふわ浮遊するような感じだとしたら、こちらはしっかりと地に足の着いた非常に地味ながらも良い曲を、あくまでもそのまま演奏という感じで、よろしかったです。ラストになると雨が激しくなってきて、今年もやはり降るのかと思いつつ、雨装備に切り替える。

終了後、オアシスでおでんを食べようと思うも、止みかけた雨がまた激しくなってきたので、あきらめてレッド前の林へ。レッドではFOALSが演奏中。これが思いのほか良くて、といってもまぁ八〇年代リヴァイバル的な音かなと思うも、音の使い方がベタなりにツボを付いていて、なんとはなしにうれしくなる。CD買おうかな。

BEN FOLDS@グリーン

と思っていたらいつの間にか、うとうとしてしまってグリーンから音が聴こえてくる。慌ててグリーンへ急ぐ。なんとなく今年見ておかないといけない気がしたベンちゃん。これがめちゃくちゃ当たりでした。
FIVE時代の曲も織り交ぜつつ、非常に楽しげに演奏しており、曲調ともあいまって、それがそのままこちらにも伝わってくる。ピアノという楽器は卑怯だな。曲による使い分けがダイレクトに伝わってくるから。雨が激しくなったり弱くなったりを繰り返してたんだけど、ラストの曲では、ほんとの豪雨になって、でもそれが逆に見てる人もやけくそ気味にテンションが上がって、めちゃくちゃ楽しかったです。でも「Army」のコーラスが練習なしでワンフレーズだけってのはちょっとさみしかったかな。「金返せ」を歌えなかったのと。ソウルフラワーを泣く泣くあきらめた甲斐がありました。

STEPHEN MALKMUS & THE JICKS@ホワイト

ペイブメントのVo。ソロになってからは未聴でしたが、それなりにペイブメントにお世話になったものとしてはやはり見ておかないといけないかなと。これも非常によろしかったです。メロディやアレンジが、基本的には聴きやすいものだけど、ときたま入ってくるヘンテコな音やアレンジがあぁ、相変わらずだなという気にさせてくれました。曲の入りや音程を外すところもご愛嬌という感じで。

◆THE BREEDERS@ホワイト

ピクシーズ、キム姉さん。おばちゃんになったなぁ。曲の合間にベラベラしゃべって豪快にガッハッハと笑う笑う。でも曲や演奏はこれまた非常によろしかったです。マルクマスからの流れは、フジのホワイトらしい流れでよかったなぁ。音としては歪んだ音やちょっと歪なメロディなどオルタナといってしまえばそれまでだけど、でもそこにカラッした開放感が感じられる曲が多く、思いのほか、夕方のホワイトに映えるステージでした。丁度、この辺りから雨がほとんど止んで、ステージ後方には虹が出て、左側には夕焼けが広がっているという、何とも綺麗な景色が生まれていて、少し感動。ステージでは姉さんが豪快に笑ってたけどな。

◆LEE "SCRATCH" PERRY@ヘヴン

この日は見るものが全てよくて、ニヤニヤ笑いながらヘヴンへ。この人もまぁ見とかないといけないなということで。PAより後方でこれまた自由に楽しむ。座ったり踊ったりビール飲んだり。リーペリーじいさんは一目見たらまぁいいかなと。曲もダブダブで気持ちはいいんだけど、正直一本調子といえばそうだし。なんやかや言って、最後まで聴いておりました。
その後は締めを何にするかで悩みつつ、ここはあえてプライマルかな、「ROCKS」歌って終わろうや、ということで友人とグリーンへ。

PRIMAL SCREAM@グリーン

いや、よかったですよ? 別に期待とかはせずにいったので。やっぱみんなが知っている曲があるってのは、強みなのかなと。グリーンの遥か後方で見ていたので、周りは座り込んで寝てる人が多くて、そんな中で好き勝手に踊ってるのは何か楽しかったです。後ろから見てる限りでは、モッシュピットは盛り上がってたんですが、全体的に人は少なかったのでしょうか。MUSICに向かう人が多いのには笑ったけど。途中でCSSのVoが参加。曲は微妙だったけど、二人が楽しそうにしていたのはよかったです。結局、「ROCKS」はアンコールの最後でやるという。NEON NEONを見る予定だったので、見れないかと思ったのですが、まぁ最後に聴けて満足。

NEON NEON@レッド

めちゃくちゃ眠くて、ほとんど立ち寝状態でした。最初はわりと普通の打ち込みだったけど、スーパースターが乱入して、ぴっくり。チビデブハゲのおっさんがステージを所狭しと俊敏に動き回り、ラップを繰り出すというw 事前情報をほとんど仕入れていなかったのでこれにはびっくり。でも曲としてはラップが入る前の方がよろしいように思いました。

その後はレッド前の林で、のんびりというかほとんど寝ておりました。ADF終わりの友人と合流して、パレスへ。電気ビリビリショーや外国人のお持ち帰りしたいほどかわいい子供のオンステージや、噴水炎ショーなど、口をポカンと開けるしかないようなパフォーマンスが行われていまして、なかなかすごいものを見たなと。この日のベストはどう考えてもベンちゃん。次点はBREEDERSですかね。後から感想などを見て廻ると、ヘヴントリのロドリゴさんとガブリエラさんがやたらとよろしかったようで。これは失敗したなと思いましたが、それもまたフジということで。
全体を通してのベストアクトはマイブラ>>>ベンちゃんといった感じでしょうか。
翌朝はさっさとテントを畳んで最後の酒盛りをしてから湯沢駅へ。フェリーでは『ベルカ、吠えないのか?』と三津田信三『忌館』を読了。ということで今年のフジも終了。また来年ですか…。