今年の夏フェス終了。はぁ・・・。

一日目(8月15日)

七時に最寄り駅から友人とタクシー使用。入場待ちの列に。毎年思うけど、ここの入場方法ってどう考えても失敗してると思う。ずっと変わんないので、このままいくんだろうけど。待ってる間も雨が降ったり止んだり。最中はいいけど、待ってるときに降るのは凹む。待ってる間もテンションが高いご一行。ポンチョであれだけ笑えるとは。
去年と違って佐藤隆太が現れることもなく、開場早々にゲートをくぐる。早かったせいか、テントサイトは希望場所とかではなく、片端から埋めていく形。別に形式はどっちでもいいけど、そういうのは事前にアナウンスとかしといた方がいろいろスムーズじゃね? 相変わらず手際が悪い。
テントを手早く建てた途端に大粒の雨が。むぅ。タープやら何やらを設置してだらける。正直、見たいのもないし雨のせいで動く気にもならん。止んだ隙を見計らって近くの店でビール調達。ナンの文字を見つけて店員に聞く。
「これなんかつけて食べるんすか?」
店員「何もないすよ」
「え、素ナンですか。」
店員「まじで買うんすか!?」
いやまじっすか。買わないすけど。同じ店でカレーライス売ってるのに。そこはオプションじゃないのかよw でもそこの珈琲ビールはなかなかよろしかったです。紫蘇のビール飲むの忘れたなぁ。
基地に戻ると「ワンダーフォーゲル」の音が。サン一発目、くるりがスタートの模様。そのままだらだらと過ごす。後から聞いた話では、やっぱり「東京」はフジのときと同じようなアレンジだったらしい。よかったという話も聞くけど、あのアレンジは正直、よくないと思う。このとき、一時間前の友人の連絡に気付く。雨の中、雨具を持っていない子を一時間待たしたオレは鬼畜だと思います。雨も止みかけなので、重い腰を上げて、サンへと飯を食いに。途中、フラカン安藤裕子をチラ見しつつ。サンではレミオロメン。正直、興味もなく曲も知らない。すぐに矢野顕子へ。

矢野顕子@レッド

一曲目から「これでいいのだ」の声。「バカボン」だ、これでもう幸せな気持ちに。ただ今年のステージの向きもあって、サンの音と被るのがよろしくない。相変わらずの安定したステージではあるけれど、風やサンの音で少し聞こえづらかった。本人もちょっとやりにくかったように聴こえた。「ごはんですよ」はよかったけど。

そのままソカベを見る予定だったけれど、なんとなく基地に戻って飲む。なんでだ? 自分でもよくわからん。しばらくするとグリーンからやかましい音が。日本脳炎だw 覗いてみる気になる。

◆THE 日本脳炎@グリーン

元々ハードコア畑の人らだし、なんつーか安心感がある。MCも含めて八〇年代的ではあるけど、わかっててやってるってのも伝わってくるし。懐かしいパンクというかなんというか。こういうのって逆にフェスなんかで聴くと新鮮なんだろうね。人は少ないながらもなかなかに熱いライブでした。

終了する辺りでレッドへ向かい、後ろから菊池の成ちゃんを。んー、これはあんまりピンとこなかった。つらっと耳を流れていく感じで。成ちゃんのはどれもそこまで入り込めないのだ。早々に切り上げて小谷美紗子へ。

小谷美紗子@グリーン

ふむ、数年前にみたのとあまり変化のないライブだった。でもさすがにその時より演奏が安定してたかな。声もしっかりでてたし。「Rum & Ginger」からスタート。あと何したっけか。曲名覚えてないからなぁ。間に新曲を二曲ほどはさみつつ、最近の曲中心の構成。グリーンという場所がよく合うライブでした。途中でミドリ待ちのバカが横でしゃべってうるさかったので、注意する。ミドリファンにちょこちょこいる、なんかミドリ聴いてます、パンクとか全然知りませんみたいなやつだった。後ろの方は結構、ミドリ待ちがいたなぁ。座り込んでやがんの。

お次は上々颱風だ。

上々颱風@レッド

ビールを片手にPA前へ。開始10分前だってのに、最前以外、ほとんど人がいない。どうせ始まったら駆けてくることになるのに。セットリストは数年前のフジのときとほとんど変化なし。「当たり前だ節」からはじまって「レットイットビー」のカバーで終了。聴かせる歌は聴かせつつ、しっかり盛り上げる。案の定、半分過ぎたころにはPA前辺りまで人の群れが。三味線はそんなに上手くないけどw、相変わらず楽しいライブでした。でもやっぱ宗教臭さは若干、あるかな。

終了後はそのまま後ろで山下洋輔待ち。

山下洋輔ニュー・カルテット@レッド

もっとぐちゃぐちゃ?のフリージャズやると思ってました。でもきちんと個々のパートを際立たせつつ、全体としては破綻しないような音を出していて、めちゃくちゃ興奮した。すっごいPOPな耳触りなのな。あと、洋輔以外の三人が20代半ばっつーのにはビックリ。え、君ら同い年か年下くらいなんですか。特にドラムがやばかったなぁ。

予定ではこの後、アーステントに走って、ブッチャーズの「7月」を聴く予定、だったけれどめんどくさくなりテントに引き上げる。後で聞くと、やっぱ最後に「7月」したそうで、走ればよかったとちょっと後悔。その後、見知らぬ人とジョジョドラゴンボールやらの話で盛り上がりつつ、三時過ぎまで飲んで就寝。寝る直前にまたもや大粒の雨。明日が不安になりつつも、気付けば朝でした。すげぇ、一日目、あんまりライブ見てない。

二日目

明け方頃、テントを叩く雨の音を夢うつつに聞いていたと思ったら、テントサウナ襲来。外に転がり出してみれば、あぁ、うん、見事な青空ですね。しばらくうとうとしてから、レッド前で東京からの友人と乾杯。上々颱風を教えたことに感謝される。昨日とは雲泥の差の天気。久しぶりの友人。しかもそばには300円のビール。進まないわけがない。開始直前に別れたのはいいけれど、正直、膀胱がまじで破裂寸前だった。若干、内股で歩くはめになり、放尿の気持ちよさに恍惚となる。・・・漏らしてないよ?
テントに戻って、またもだらだら。Double Famousボアダムスで悩む。始まる前にムーンへ行ってみると、あいかわらずあの七連ギター?みたいなのが。またオナニーっぽいなと思い、Double Famousにする。で、去年もそうだけど、ライブはどうだったのかいね。ムーンに向かう途中、スカパーかスペシャか何かのインタビューを受ける。問われたままにくそまじめに答える。つかあなたがフェスから与えてもらったものって何ですか?って何だ。こっちが聞きたい。何も与えてもらってねーよ。自分が楽しんでるだけだ。

Double Famous@レッド

今年のフジで友人が楽しかったと言っていたので、久しぶりに見ることに。久しぶりつっても最初から最後までしっかり見たことはないかも。多国籍な音で楽しかったです、ビールが進みました、はい。踊るというかどっちかというと聞かせる感じのライブだったような気もする。びっくりしたのは、北海道初上陸だということ。そうなの? エゾに出てると思ってた。

終了後は、クリスタルパレスへ。TAN TANじいちゃんを見なければ。

◆COOL WISE MEN with EDDIE “TAN TAN” THORNTON

オーセンティックなスカ。エゾであまりこういう音は聴けないので、貴重。その辺りのバランスとって欲しいよなぁ、エゾは。POP枠は割りとあるんだけど。このステージはギネスがあるのでうれしい(ただし缶。カウンターあるし、生出せると思うのだが)。予想外に人が多くてびっくりする。音は楽しいし、TAN TANじいちゃんはかわいくて、非常によろしいライブ、ではあったけれど、如何せん室内で熱い。踊ってても汗が噴き出して、しかも人にガツガツあたる。半分ほど踊ってから外へ逃げ出す。

大野雄二のためにレッドへ向かうと、ソウルセットの音が。あ、ギリギリ聴ける! 走り出す。レッドに着くと丁度、ラストの「SUNDAY」。明らかにいいライブをした後の雰囲気がステージ、というか観客に窺えてちょっと後悔。いやCWM見たのは後悔してないけど。BIKKEがやたらと客を煽ってて笑う。後で聞いたところでは、登場からしてテンション高かったらしい。珍しいもんを見たw
終了後はトイレに行きがてら、元ちとせをチラ見。人がグリーンからあふれ出してた。でも中ではみんな座ってたのな。いや、それ立ったらもっと中に人入れると思うんだけど。なんか理由あったのかな?

◆Yuji Ohno & Lupintic Five@レッド

さすがに開演前から人がそれなりに集まってた。みんなルパン好きだよなぁ。でも今回は編成上、テーマ曲は無理なのよね。次元とか不二子ちゃーんのテーマはやってたけど。個人的には、それよりもオリジナルの曲の方がよかった。テーマ曲と違って、支えてるベースラインがものすごく気持ちよかったのだ。こっちで攻めてほしかったな。あ、でも銭形のとっつぁんのテーマはよかった。

終了五分前にムーンへ向かう。ミスチルはあきらめて原田知世を選択したのである。と思ったら、ラストに大野雄二がピアノでルパン弾いたようだ・・・。

◆pupa@ムーン

予定より10分遅れでスタート。すでに出ているアルバムは力の抜け具合がベテランらしくて、原田知世が中心となっていないのが非常によかったんだけど、ライブもそれと同じ感想。夕暮れに差し掛かって、割と肌寒くなってきていたけれど、そこにすっと染み込むような音が流されて、夕焼けも綺麗で、何より原田知世の可愛さがすばらしくて、満足のライブでした。原田知世まじかわいい。10歳以上年上だけどまじかわいい。

さて次はBEACHESだ。

THE BEACHES@グリーン

楽しみという点では今年一番だった彼ら。期待は全く裏切られませんでした。サウンドチェックのときから曲を一部演奏したりして、客集めようと思ったのかなぁとか。ライブは基本的に2nd中心。正直、1stの曲をもっと織り交ぜた方が受けはいいんじゃないか、と思いながらも、ひたすらに畳み掛けるようにビートを刻んでいくので否応なしに踊らされたという感じ。それが彼らの前バンドから続いているやり方なんだろうけど。体は踊りながらも頭では一本調子の曲だけじゃなくて、もうちょっと起伏のある曲が欲しいなと思って見てた。そんななか終盤で鳴らされた、「RIGHT HERE RIGHT NOW」のイントロとそれに続くギターリフにはやられた。この曲の開放感は彼らの中ではなかなかに図抜けてると思う。ラスト?は「SUNSET SUNRIZE」。いや楽しいライブでした。「TAXY DRIVER」聴けなかったのが残念。ライブ前にそろそろ寒くなると思って、長袖+ジーンズに着替えたのに意味ねぇ。あとグリーンは下にウッドチップが敷き詰めてあるけど、踊ると埃が舞い上がるので喉がちょっとやられた。

終了後はサンに林檎を見に行く。

椎名林檎@サン

ライブ見たことなかったし、まぁ見ておくか、くらいの気持ちでいったんですが、これが素晴らしかった。99年のライブを意識してだろうけど、ピアノと斎藤ネコカルテットの構成。カバー曲で始まり、オリジナル曲を代表曲も混ぜながら、淡々と演奏していく。音が少ないというのもあるのかステージに緊張感があって、さすがだった。風で割りと音が流されていて聴こえにくいときもあったけど。何より、最後に当初の予定にはなかったという前置きをして、「同じ夜」をネコさんのピアノのみで。これがやばかった。あの名曲をこういう形で聴けるとは。ちょっと泣いた。この曲聴いて思ったけど、林檎って当時より声に凄み出てきてる気がする。素晴らしいライブでした。

終了後、テントに向かっていると、前方から渋い、良い声が。あぁ、健さんだ。ラスト2曲ほど見たけど、歌上手いしライブ上手かった。さすがだわな。テントに戻って、友人とまったり。後ろではバースデイの音が。ちょっとうるさい。
近くにあったハンモックで遊んでみたり、その横の林に何やら作られていた、キャンドルスペースに行ってみたり。ちょっと木のトンネルを潜り抜けていくようになっていて、その先にチルな音が鳴っていてキャンドルや硝子細工で幻想的な空間が広がってるのな。あれはねぇ、恋人と来たらやばいよ。と、恋人のいないもの同士で笑い合う。あそこのスペース、気付いてない人多かったんじゃないかな。

LOSALIOS@レッド

若干、眠たくなりながらもこれまた久しぶりのような気がするロザを見に行く。半分くらいのところで行ったんだけど、予想外に音がすさまじいことになっていてびっくりする。全体的に音が攻撃的に分厚くなってて、音がぐるぐる渦巻いてた。やたらとかっこよくて、後ろの方でのんびり見つつ楽しくなってくる。勝井ヴァイオリンも入ったりして、しばらくするとたっつぁんが誰かを呼ぶ。ベンジーだ。ロザのベンジー参加曲をやりはじめると、相変わらずのベンジーギター。やっぱこのギター好きだわ。高音がコマみたいに廻るようなこの音。なんて思ってたら、なんか聞き覚えのあるイントロが。聴いた瞬間、硬直。だって、「SALINGER」だもん。いや、ベンジーブランキーの曲を最近も演奏してるのは知ってたし、ロザのライブに参加するつもりってのも知ってたし、なんか一曲くらいはやるんじゃないかとは思ってたんだけど、にしても、この曲をやるとは思わなんだよ。この曲好きなんだわ。別にテリーいないから泣きはしなかったけど。単純にうれしかった。それから「ガソリンの揺れ方」をやってベンジータイム終了。その後もなかなかにかっこいい音を鳴らしておりました。「Snake and Steak」聴けたのがよかった。
終了後はLOOPAに行くか、BAKU見るかゆら帝見るかROVO見るかと迷ったけれど、眠いから仮眠を取る。あとはサニーディ見て終わりだ、いとうせいこうもチラ見しようかな。
目覚めると、外が明るい。いぇー、サニーディ終わってる。つかトリのスカパラ始まってるー。ま、いいか別に。ダラダラとサンに向かう。あぁ今年も終わりだ。スカパラにゃ特に思い入れもないので、ポケーっと眺める。ルパンやってたなぁ。最後にフミオ出てきてたなぁ。

終了後はテントでだらだらと。今年のメインイベント、スイカ割りを友人二人と決行。鍋でもスイカ割れるんだよ? 周辺のみなさんにおすそ分けしつつ貪り食う。ばり旨かった。帰宅後は自分も含めて洗濯三昧。カレーを食いに行って就寝。そんな感じで。
一日目ベスト、山下洋輔。二日目ベスト、THE BEACHES。でも今年は見たライブ全部、かなりよかった。では会場で話した人、出会った音、また来年、ということで。