仲俣暁生が「文壇の政治性」とやらについて云々言っているけれど、すでにそれへの批判がいくつかあって頷けるところが多い。自分がとりあえず思うのは、仲俣が行っているのは「文学」と「文壇」を切り離して「文壇」を攻撃することで、結局「文学」を延命させようとする身振りに他ならないということで、そうした身振り自体の政治性に彼は無自覚だと思う。つうか蓮實を「レトリックだけで内容のない」と評する点で、何もわかってない気がする。蓮實の笙野頼子について書かれたものは読んでないので、果たしてどうなのかということは言えないけれど、基本的に蓮實を表層の人だから、と軽い意味でいう人物を自分はあんまり信用できない。