新刊

『美味しい料理の哲学』が密かにおもしろい。ざっと見たところ、ドゥルーズ(=ガタリ)的な概念を基に「料理」を考えているんだけれど、それが「料理」についての見事な思考になっているとともに、ドゥルーズ(=ガタリ)的概念についても噛み砕いて説明してくれている、ように思う。や、まぁもちろんあくまでその一側面ではあるし、ドゥルーズ(=ガタリ)の言葉が直接引かれているわけでもない。でも生成変化のような概念の非常に簡単な説明にはなってるんじゃないか。もっともそのような読み方は著者もドゥルーズ=ガタリも望んでいるはずがないのだけれど。とにかくこの本で提示される「料理の哲学」は非常に面白い。