『Bizarro』The Wedding Present

ビザーロ

なんかちょこちょこ書いてますが、イギリスのバンドThe Wedding Presentのメジャーデビュー作。この作品にも入っているシングル曲が全英でヒットしたということも頷けるようにギターロックとしてのフォーマットはしっかりとしており、メロディーも非常にPOPで聞きやすいと言えます。しかしなんといっても彼らの魅力は、高速で狂ったようにかき鳴らされるカッティングギターにあります。このカッティングがもう実に殺人的なまでに切れ味鋭く、かっこよろしい。その鋭さからは、まるでナンバガの「鉄風、鋭くなって」という曲名がそのまま彼らへのオマージュのようにも感じられてしまうほどです。またシューゲイザーのようにギターの轟音で埋め尽くすという感じではないもののカッティングの手数の多さが必然的にそちらに繋がるものを思い起こさせます。中でもその真骨頂が十二分に表れているM-9の怒涛の後半は、もはやかっこいいというだけではなく、その壮絶さに笑顔がこぼれつつ鬼気迫るものを感じてしまうほど。普遍的なギターロックに死ぬほど素晴らしいカッティング。かっこよさと間口の広さが最高です。今年の三月に再発されたのでタワレコ等で簡単に手に入ると思われるので、ギターが好きであれば是非。