『うたばうたゆん』朝崎郁恵

奄美島唄の第一人者（こういう言い方はそもそも間違ってるし使いたくないけど）である朝崎郁恵の唄とピアノの伴奏でほとんどの曲が構成されたCD。何よりやはり彼女の声がもうほんとに素晴らしい。M-3でUAが参加してるんだけどUAの声がかすんでしまうくらい声に艶があって力強い。目を閉じて声を聞いていると身体の奥底から揺さぶられるような感覚を覚える。ほぼピアノだけの伴奏もまた秀逸。最初はシンプルすぎてどうかとも思ったけどピアノが入ることでいい意味で島唄のとっつきにくさが消えてるし、かといってピアノが前に出るのでもなく、あくまで主役は唄になってる。沖縄本島の島唄のイメージのように陽気なものを想像するとちょっと違うけどこれも島唄（奄美だけど）の一つの形。他の人ではここまで感動的な作品には仕上がらないと思う。