7月24日

今年の忙しさのせいで、今年は前夜祭には参加できず。木曜の夜に東京へ飛び、新橋の漫喫で夜を明かす。新橋の駅を出て最初にかけられた言葉は「オニイサンチョトイイコトシテカナイ?」だった。「ちょっといいこと」? 明日からの三日間より楽しいのかい?んん? 深夜にすでに苗場入りしている友人からのメールが。「前夜祭 起きたら おわってた…」という楽しいメールが届く。

7月25日

金曜の始発の新幹線で苗場に向かう。越後湯沢の駅で、難波のアラン・ドロンを自称するぺ君と合流。うむ、あいかわらず日本人らしからぬ顔である。
会場に着いて、寝過ごし友人に連絡を取るもテンションが低いったらありゃしない。そりゃ木曜の朝一から苗場入りしてるのになぁ(笑) ぺ君の家宝、エアベッドをテントにて膨らませる。電動式なのはいいんだが、その音がまるで掃除機。道行く人が全員、不思議そうな顔でこちらを見る。しゅ、羞恥プレイってやつですね? 寝過ごし友人をからかいながら、とりあえずちゃっちゃか準備をして会場入り。寝過ごし友人も今年初めてゲートをくぐる。ビールで乾杯しつつ、グリーン一発目、ロドリゴ兄さんとガブリエラ姉さん。

◆RODRIGO Y GABRIELA@グリーン

CDの良さそのままに加え、超絶テクがスクリーンに映し出されてよく見える。非常によろしゅうござんした。微妙に踊りにくいからか、手拍子がやたら多かったのが後ろから見てると面白かった。

見終わったあとは、オアシスにて牛タン丼。牛タン弁当(900円)を買えないオレ貧乏。でもまぁまぁいけたです。弁当の方が絶対旨いと思うけど。その後は奥地に向かいつつ、大統領@グリーン、原田の郁ちゃん@ホワイト、INOさん@ヘヴンとチラ見しつつ。しばらく見たいのはなかったので、一人、オレンジの奥地に赴く。今年からキャバレーが出ていたここは数年前の人が少ない、ところ天国のようで非常に気持ちいい空間でありました。しかもギネスの生が売ってるし。調子にのって3杯も飲んでいたら眠くなったのでその場で就寝。HOCUS POCUS見ようと思ってたのになぁ。
とりあえず次のSPOON@レッドを見るために歩き出す。途中、物販に立ち寄るとすでにマイブラTシャツは完売。つかあったのかよ…、欲しかったかも。グリーンではくるりさんが出演中。ラスト2曲の「東京」と「ばらの花」だけ見る。「東京」のギターがやたらとキャンキャンしたアレンジだったので今一つ。思い入れが強すぎる曲だからかな。

◆SPOON@レッド

人が多そうだったので、レッドの前の林でまったりと聞く。んー、CDはいいんだけど、実際に聞くと展開が少なかったりして、あっさり終わっちゃう曲が多かったような。この辺りから雨が少しパラつきだした。そばで座ってた女の子がずっと一人だったからもっと早く話しかけりゃよかったなぁとなんとなく後悔。

次もまた見るもの特にないので、奥のほうへブラブラ。グリーンではトラヴィスが。あんまこのバンド、惹かれるものがないのよねー。いい曲だな、くらいで。ところ天国にいくと人がいないので、天国バーガーを初食い。なんつーかフジのご飯ではコストパフォーマンスはいい方だわな。その後は何してたかよく覚えてない。マイスパレードの前にヘヴンでピザは食べたけんども。

mice parade@ヘヴン

ということでマイパレ。最初の方は微妙にリズムが取りにくくて、曲の構成もチグハグな気がしてどうかなぁと思ってたんですが、終わりの方は温まってきたのか、音に入り込めました。ラストの長尺の曲には原田郁子が参加。非常に楽しげに踊っておりました。曲も非常にかっこよろしい。でも最初からいた子の方がかわいい。ただタイムテーブル上は一時間半あるライブが、一時間掛けずに終わって、最後はメンバーが時間を掛けつつ一人ずつ抜けていくという形。さすがに続きはないかなと思い、途中で抜け出す。

この後も何してたのかな…。

◆MY BLOODY VALENTIME@グリーン

ご多聞にもれず、僕もCDのような期待はするなと強く言い聞かせてここ半年を過ごしてきたのでした。最近では自分をシューゲの道にはまり込ませた『LOVELESS』を聞く機会もあまりなかったわけですが、彼らの出演決定が決まってからは家にある全ての音源を引っ張り出して浴びるように聴き、すげぇすげぇと一人ではしゃいでいて、しかしライブはこうはいかんだろうと戒めていたわけです。しかし。
絶対に押して登場すると思っていた四人があっさりとほぼ時間通りにステージに登場し、しばらくの後に「i only said」を鳴らし始めた瞬間、笑い、感動、号泣。だってすげぇもん。ほんとにマイブラが目の前で『LOVELESS』の曲をやってるんだもんよ。しかもすごい音圧で。涙出すしかないわ。次の「when you sleep」じゃ、全然変わらないビリンダの声が聞こえてくるんだもんよ。「you never should」では初期、というか『isn’t anything』のギャンギャンギターが聴けたし、「cigaretto in your bed」では、後半の徐々に疾走感が出てくる踊れる展開が気持ちよく、「come in alone」「only shallow」ではやっぱり甘いノイズ塗れが最高で、「thron」では初期のポップさが聴け、「to here knows when」「slow」「soon」の流れは実によくて、特に「soon」はめちゃくちゃかっこよくて、最後の「feed me with your kiss」「You made me realize」の強烈なギターはすさまじくて。あぁ、書いてたらきりがない。あとやっぱり「You made me realize」のノイズ地獄は壮絶。ライブでは必ずこれをすると知っていたのであれだったけど、知らない人にすれば口を開けるしかなかったんじゃないだろうか。実際、友人らはノイズ中、「ながくない?」と言い合ってたそうだし。延々と続いたノイズ地獄のあとに、またあのリフが戻ってきたときにはかっこよすぎて頭が真っ白でしたわ。
冷静に書くなら、すごい音圧といってもグリーンの広い空間に広がるようで、音に押しつぶされるというよりぐるぐる音が廻って上っていくという感じ。ライブだともっとギターが前面に出てグチャグチャになるのかなと思ってたけど、それぞれのパートがちゃんと聞こえていて、良質のギターロックでもあるということがよくわかるものだった。PAの少し前という位置もよかったのかも。ここ半年、身構えていたことなんて杞憂に終わって素晴らしいものを見せてもらいました。

放心状態でヘヴンに向かおうとするも、ホワイトまでの道が超渋滞。電気なんかに興味はねぇんだ、ヘヴンに行かせてくれ。途中でホワイトのブーツィーをチラ見。立ち止まるとそのまま見そうだったので、後ろを振り返り振り返りしつつ天国へ。

◆NEW MASTER SOUNDS@ヘヴン

今日の締め。ジャズファンク。ひたすらにかっこいい。正直、久しぶりのフジでかなり限界に来てたんだけど、休み休みしつつ踊る。そこまで人もいなくて快適でした。友人らと合流したけど、二人ともかなりおねむ状態。自分も限界近かったので、1時前くらいに切り上げて、テントへ戻る。疲れさえなければ、がっつり見たかった。

エアベッドの空気が抜けているので、またもやサイトに響き渡る掃除機の音。いや、でもふわふわだったせいか、体が痛くなることなく起きれましたよ?
相変わらずダラダラ長い、フジ感想。一日目はここまで。この日のベストは当然のようにマイブラ。次点はニューマスターサウンズ。