第七回本格ミステリ大賞

ふむ。とりたてての驚きはないけれど、強いて言えば鳥飼が驚きか。予想というほどのもんでもないけれど、まぁやっぱり道尾だろうなぁ。石持作品は短編集ということもあって個々の完成度にばらつきがあるし、京極はその批評的な構造は評価したいものの、では本格としてどうかと問われると若干弱い。そして鳥飼はオーソドックスではあるものの突出したところが弱いし、柄刀作品はこの作者にすれば本格ガチガチというよりも絵画などの読み解きと本格の推理の交わりという点に重きを置いたものだし。相対的に見て道尾では、と。

評論はコロンボ読んでない。残り三冊から考えると、これまたやはり巽か。