『Learning to Let Go』TERRIS ≪評価:4+≫

ラーニング・トゥ・レット・ゴー
2001年にデビューしたイギリスのバンド。出てきた当時は結構騒がれていたみたいだけど(『NME』の表紙になったし日本盤出てるし)それ以降、噂を聞かないと思ったら解散してました。しかしね、このバンドどうしてなかなかかっこいい。
そう思いながらもなかなか言語化することが難しいんですが、まずもってメロディが地味に良い。この「地味」というのがポイントで美メロでもPOPてなわけでもないけれど、妙に胸にじんわりと染み込んでくる味があって印象に残るメロディライン。曲のアレンジはというと、あまり各楽器の音を弄らずにオーソドックスな音で鳴らしてるんだけど、リズム隊がかなり前に出てきていて、そこにギターがいろんな形で絡んでくる。ギターがたまに面白いくらいで特に変なことはしてないけど、しっかりと印象に残る各楽器の顔が出てきていて、ここでも「地味」にバランスがいい。基本的にスローテンポ、ミドルテンポがほとんどでリズムが気持ちいい。実はリズムにかなり気を遣って作られてると思う。M-④、⑮なんか聴くと特に感じる。
で、このバンドの一番の特徴はやはりVoだと思うんだけど、この声がほんとにいい。嗄れ声だけど若者とわかる声質で、曲毎に込められた感情がすごくて胸を揺さ振られるものがある。忘れた頃に引っ張り出してきて聴くんだけど、その度にかっこいいと思う。はっきりいってお薦めですよ。あとね、ジャケがかなりいい。