『ロロサエ・モナムール』SOUL FLOWER UNION

2001年の『スクリューボール・コメディ』からカバー曲や過去の音源が入り混じっていた『LOVE±ZERO』『シャローム・サラーム』『極東戦線異状なし!?』を経て、出されたSFUの新作。
例えば『スクリュー〜』が出たときに僕はかなり開放感を感じて、それはそれまでの作品もよかったんだけど、どこかマイノリティの音楽を鳴らすこと自体に捕らわれてしまって、曲調とは対称的に閉塞感が感じられていて、でも『スクリュー〜』ではそこからだいぶ距離を取れたのかなと思ったからなんだけど。ただその音自体はすごく耳に突き刺さるような攻撃的なもので、聴くのがちょっとしんどい時もあった。
だけど今作はそこからさらに突き抜けているように感じられて、ものすごく聴き心地がよくなってる。例えて言うなら『スクリュー〜』は夜なんだけど、この作品は晴れ渡った昼という感じで。もしかしたら『極東戦線〜』で攻撃的な部分を吐き出せたというのがあるのかもしれないけれど、ひとまずそんな僕の考えは置いておいて、全体としてジャケットの子供のように、そして中川が最近ライブやらで「笑顔」を大事にしたいと言っているようになんだか笑みがこぼれる実にいい作品だと思います。