SURVIVE STYLE5+

巷で話題の(話題なんですよね?)映画を鑑賞。

  • 殺しても殺してもどんどん凶暴になって生き返ってくる妻を殺し続ける男の話
  • CMは人を笑わせるものでないといけないと考えているCMプランナーの話
  • そのCMプランナーと付き合っている、人気の催眠術師の話
  • その催眠術師によって、父が自らを鳥だと思い込んでしまった家族の話
  • 空き巣まがいのことを繰り返す三人の若者の話

この五つの話+イギリスの殺し屋とそのエージェントのコンビの話がリンクしていくという話(でいいのか?)ううん、この映画はCM界で有名な人が監督ってことで話題になってたんですが。そのCM畑出身という部分が長所にも短所にも現れてるんじゃないかな。
長所は、というとやっぱりまず小泉今日子演じるCMプランナーが思いつくCMですね。普通に面白かったり、寒面白かったりしてさすがに上手いなぁと感心。それから作中のそれぞれの場面で出てくる「間」。映画を通した中でのものじゃないんだけど話の中の各場面で出てくる「間」がテンポの緩急とかタメとして上手く機能してるのでは。
短所はやっぱりそれぞれの話の関連性かな。それぞれが微妙にリンクしてはいるんだけど中には無理矢理なのもあるし、話の終わらせ方なんかも強引だったりするし。まぁそれはそれでいいけど、リンクのさせ方にもう少し工夫があったらより面白かったと思う。例えば時系列をずらしてみたりね。・・・そんなことを考えるのはミステリファンだけかな・・・。そういえばこれを見てて伊坂の『ラッシュライフ』を思い出した。構造は似てるし。あとはなんというか。いらない場面やくどい部分もわりとあったなと。
ま、でも僕は面白いと思います。キッチュな色使いだとか、カメオ出演だとかで楽しめる部分もあるし。作中のピエール瀧アンタッチャブルのボケの方に似すぎだと思う。あと阿部寛はうさんくさい役をやらせたらほんと最高ですな。もっと見たかった(笑)それと浅野。この人、未だに演技が上手いのか、上手く見える演技をするのかがわかんないけど存在感はあるなぁ。この作品でも印象に残ってるのが殺し屋の「お前の役割は何だ?」という質問に対する答え。最後に。「みんなちょっと変態。」このコピーは素晴らしい。