感想

時間がないのでほぼ箇条書き。というか簡単に。

  • 『戦う少女と残酷な少年』深見真

確かにこのトリックはぶっ飛んでる。物語の組み立て方はおそろしく基本に忠実。裏返せば新しさが何もない。
ぶっ飛んだトリックと格闘技の知識でそれを隠しているだけか。ただあのトリックで全て許したい。
あ、僕は怒りませんでしたよ。わかった瞬間に大笑いでした。なんというかミステリのトリックとしてこれを使うかと。
格闘漫画なんかではたまに出てくるんでないの。バキとかさ。

上のシリーズ第二弾。今回も基本は一緒。さて今回のトリックは・・・。
う〜ん、これは予想外だ。いやぶっ飛んだトリックではないという意味で。
むしろ金田一少年やコナンなんかで簡単に出てきそうだ。犯人もあまりにもあからさまだし。
てなわけで一作目よりも面白くなし。

このシリーズは二冊まとめて。
とりあえず学校内に独自に刑事課があるという設定が秀逸・・・じゃないな。でも面白い。
どくろちゃんほどじゃないけど全編を通して高いテンション。
それに隠れて一作目ではそれなりにミステリっぽい仕掛けがある。まぁ注意深く読めば見当はつくかも。
二作目はなんというかキャラがすさまじい。常に全裸の〈まるだし刑事〉、ほぼ裸にエプロンの〈エプロン刑事〉等々。
ただそういったキャラがいる割には作品のテンションが高くない。少しキャラにおんぶしてる感が否めない。

やはりディーヴァーは面白いなぁ。はずれがまずない気がする。
これはライムシリーズではなくて、文書鑑定士のキンケードシリーズ。
調査対象が犯罪現場の様々な証拠ではなく犯人の残した文書というくらいで、ライムシリーズと大きな違いはない。
面白い本を読みたければディーヴァーを読んでおけば間違いなし。
どんでん返しが好きな人は特に。最も隅から隅まで緻密に計算されたどんでん返しではない場合もあるけど。
しかし分厚い文庫なのに作品内では一日ちょっとの時間とは。どれだけ濃密な一日なんだ。