『石の猿』ジェフリー・ディーヴァー

時間がないので簡単に。
前の『コフィンダンサー』と殺し屋を追うという設定で同じだっただけに、どう料理するのかなと考えながら読んだ。う〜ん。いつもながらのディーヴァー節でサスペンスを途切れさせずにぐいぐいと一気読みはさせられる。面白い。でも今回は少し詰めというかどんでん返しが甘い気がするなぁ。どうやってひっくり返すかに注意していたので、少し展開が読めてしまった。この状況で引っ繰り返すなら、あの手が最初に思いつくのでは。でも最後の解決方法はなかなかよかった。一瞬で反転させる形ではないけど、論理的にじわじわと詰めていく形で。全体的にオチの切れだとか発想は『コフィン〜』の方が上かも。でもおもしろいことは保証できる・・・と思います。ところでこれまでライムものは『ボーンコレクター』『コフィンダンサー』『エンプティーチェア』って原題そのままだったのに、今回はなんで訳したんだろ。正直、そのままの方がまだよかったのでは。