恩田陸『夜のピクニック』 ≪評価:2+≫

夜のピクニック
ふむ、長い間、放置していたのをなんとはなしに読んでみた。文庫もすでに出ているけれど、読んだのはハードカバー版なので、画像もそれに準じた。ある目的地までの距離と、主要人物の心理的距離を重ね合わせる、つまりはいわゆるメロドラマ的設定を恩田陸らしく、小奇麗にまとめている。しかしそれ以上に何も感じず。しいて言うならば、学校行事という形式にした辺りが面白いと言えば面白いのだけれど、あまりその設定を上手く生かしきれてるようには思えなかった。青春小説として悪くはないけれど、特に絶賛できるような部分もなかった、というところで。