7月30日

最終日。この日は友人ぺが朝のうちに帰宅。のでテントサイトを降りたところで朝食。この日は朝から快晴で暑くなりそうな雰囲気、頭の中はビールでいっぱいw シャトルバスに乗りに行くぺ君に同伴して風呂に入ろうと試みる。が、1時間待ちとのことであえなくあきらめる。あわててテントに戻り、準備。envy見なくちゃ!

◆envy@ホワイト

ホワイトまで激走。到着したら、すぐにハイネケン。すでにあの轟音と叫び声が響いていて、ビール待ちの列からもステージを凝視する。陳腐な表現だけど、美しいメロディと爆発する轟音、絶叫するVo。見れば見るほど引き込まれる。初見だけど、そのすごさは十二分に感じられたと思う。タイプは少し違うけどfra-foaのライブを思い出した。轟音のギターとVoが一体となって頭を揺さぶる。自然と涙が滲んできた。素晴らしい。FUJIROCK EXPRESS BLOGに最前で泣いている人の写真があった。すごくいい一枚だと思う。そういえば終了後に近くにイースタンの吉野さんがいた。


その後、envyの余韻をかみ締めながらヘヴンとオレンジをぶらぶらしながらビールを重ねる。ヘヴンで少しMagnoliaを見る。ヘヴンの空気にぴったりのゆるーい音。途中で抜け出してホワイトのISISに。事前情報ではよさげだったんだけど、微妙だった。envyの後ってのもあっただろうけど、轟音さが中途半端に感じてしまって(もちろんそのベクトル方向は違うんだけど)あまりいいとは思えなかった。
それからところ天国でまったりした後、再度ヘヴンへ。ピザを食べたいと思うも、昨日よりさらに列ができているような…。そのままLikkle Maiを見る。途中、横のシートにお邪魔して横にならせてもらう。ジリジリ照り付ける日差しが心地いい。そのままシートの人たちと一緒にまどろむ。終了後、お礼を言って(そういや名前を聞いてない…)ホワイトへ。

BROKEN SOCIAL SCENE@ホワイト

カナダのバンド、BSS。CDを聴いた印象は曲ごとの顔がちょっとバラバラで、なんとも掴み難いものだったけれど、ライブでも割と似た印象を受けた。そこは単純に好き嫌いの問題になると思うけど、どこに焦点を合わせて見ればいいのかがわからなくて、何か入り込めない感じが。あ、いや焦点を合わせるところはあった。何、あの女Voの綺麗さ。一目惚れしました。テンションが低くて投げやりっぽいところがまたいいんだよ。途中で抜けてヘヴンに行ったんだけど、予定外のアンコールもやったらしい。ちょっと見たかったな。「Anthems for a Seventeen Year-Old Girl」とかやったのかな?

FISHMANS@ヘヴン

やっぱヘヴンじゃ狭いって。入場規制かかるかもと思って早めに行ったけど、それでももうギュウギュウ。中に入ったら身動きとれない状態。セットリストはこちら(FUJIROCK EXPRESS BLOGより)。

1.GO!GO! ROUND THIS WORLD vo.茂木欣一
2.Weather Report vo.原田郁子 from clummbon
3.感謝(驚) vo.蔡忠浩 from bonobos
4. イン・ザ・フライト vo.キセル
5.Walking In The Rhythm vo.UA
6.Season vo.pocopen from さかな
7.ナイトクルージング vo.永積タカシ from ハナレグミ

うむむ。正直、去年のRSRほどの感動はなかった。や、それぞれの曲はそれぞれによくて、特にやっぱりUAの歌はほんとにすばらしかった。SEASONが聴けたのもうれしかった。だからそれなりに感慨というのはあったけれど、やはりそれ以上のものは感じられなかったな。というよりも去年のRSRの方がサプライズに満ちすぎてたんだと思う。まさかの出演に当日の状況、さらにフジよりもゆったりとした雰囲気。曲自体の出来としてはフジの方が上だったと思うし、結局自分にとっては環境が問題だったということか。やっぱ人多いのはいやだ。自分もその一員でしかないことはわかっているけど。


ヘヴンの人の多さのために、次にオレンジでシエラレオネの皆さんを見る予定をキャンセルし(めちゃくちゃ後悔している。これのせいでヘヴンの人の多さに八つ当たりしていると認めるのも吝かではない…)、アバロンにてCLOVERSを待つ。

◆CLOVERS@アバロン

リハからすでに楽しい。バグパイプアイリッシュフルート(?)、マンドリン等々、アイリッシュの道具立てと音色がこれでもかと鳴らされる。前方ではすでに立ち上がって待っている人も。うははPOGUESシャツが何人かいるな。自分は斜面でまったりと聴く。音は完全にアイリッシュパンクだけど、日本人てこともあるからかより馴染みやすいメロディラインも顔を覗かせる。ちょっとVoがだみ声っぽくてそこは好き嫌いが分かれるかも。やっぱアイリッシュって最高。ちゃんとしたステージで聴きたかった。途中で木道亭でのiLL×勝井さんを聴きに友人と離脱。

◆iLL×勝井祐二@木道亭

木道亭周辺にはiLL待ちがわんさか。ほとんど通るスペースがないくらい。もう少し上手く整備したらいいと思うんだが。予定より20分ほど遅れてスタート。ナカコーが出す、アンビエントエレクトロニカの中間を漂うようなふわふわとした音に勝井さんのあのヴァイオリンの音がゆっくりと絡んでいく。そしてスモークとスクリーンに投影される緑色光と映像。日没ともあいまって非常にきれいで幻想的な音空間が広がる。ただいかんせんボードウォークなので横切る人が多いし、見るのがしんどい。別な空間でもう一度見たいと思った。



こちらも途中で抜け出してアバロンにて夕食。さていよいよメインのスーファリ→モグワイである。ストロークスを見るつもりの友人を説得し、スーファリを見せることに成功。

SUPER FURRY ANIMALS@ホワイト

思えば去年のキャンセルがほんとに残念で、いつ見れるのだろうと思ったけれど、こうしてフジで彼らを見ることができた。何よりもそれがまずうれしかった。SLOW LIFEのイントロが流れてからメンバーが出てくる。二曲目に早くもロボット音声でJUXTAPOZED〜、さらにRINGS AROUND THE WORLD。この辺りから正確に覚えてないw でもどの曲もやはりいい曲ばかり。変態なんだけど絶対にポップさを失わない曲の数々。顔を上に向ければ星空が広がっていて、本当にハッピーな空間だった。びっくりしたのはCDよりギターがギャンギャンうなってたこと。かっこよかった。なんか代表曲をほとんどやってくれた気がする。最後はカリメロやってからTHE MAN DON'T GIVE A FUCK。その前にこれまで映像を流していたスクリーンに、ブッシュとブレアの顔が映され、それと共に「どこの政府も嘘つきで人殺しだ」の文字。まぁ正直、それ自体はどうでもいい。問題はその後だ。演奏が終わったメンバーがひっこんでから(ちゃんとヘルメットをかぶってジャンパーを羽織ってから悠々と消えていったw)も音が鳴り止まない。そしてスクリーンに映し出される風景。それは、今年の場内駐車場や苗プリ、オアシスや各ステージ、そしてひたすらに笑顔でいる会場あちこちの観客。同時にメンバーだけでなくサポートメンバーの紹介も。そしてさらに…「GET READY,MOGWAI」「観にきてくれて、ありがとう、そしてお疲れ!!」という文字。感動するなってのが無理だわな。こちらこそ「ありがとう、そしてお疲れ!」。あえて欲を言えばIT'S NOT THE END OF THE WORLD?を聴きたかった。聴いたらまじ泣きしてたと思う。

MOGWAI@ホワイト

そのままホワイトに居残って今年のラストライブに備える。実は若干、不安でもあった。03のときにも観てるけど、あまり音が大きく感じられなくて時間も短かったという記憶で、あまり野外には合わないかなと思っていたので。ただ今年はよかった。彼らの生命線でもある静から動への転換と動での轟音ノイズがしっかり決まってたと思う。さっきのスーファリとは違って、すごく冷え冷えとした空間を静と動の推移で完璧に作り出してた。もはや後半は立ち尽くしてノイズの奔流に身を任せるだけ。アンコールではスーファリのグリフがゲストボーカルで参加。てっきりenvyも来るかと思ってたんだけどね。その後のラストの曲はこの日のライブの中でも素晴らしいものだった。モグワイ万歳。


終了後は友人と黙々と戻る。山口から来ている彼はこの後、寝ずに車で帰宅。事故らないよう願いつつオアシス手前で別れる。最後に一人でオアシスをぶらついて最後の飲み食い。空いてたらレッドとかパープルヘイズとかで踊ろうかと思うも、当然のごとく人人人。あきらめてテントに戻る。入場ゲートでまた一年後、と思いつつ。
翌日、手早くテントを片して湯沢へ。駅の風呂で三日間の汗と汚れを落とし新潟へ。帰りのフェリーはとにかく揺れた。酔いかけた。そんなわけで今年のフジもこれにて終了。

◆戯言

今年は天気が最高だった。曇りがちで暑くもなく寒くもなく。あとゴアの靴は最強。ぬかるみに何度足を突っ込んでもまったく濡れない。こりゃいいや。レインスーツもズボンがあると快適さが段違い。折り畳み椅子もめちゃくちゃ重宝した。あー、あと防水剤はスプレーじゃなく塗るタイプが正解。蝦夷前にもう一つ買っておこう。
今年のベストはなんだろ。ストチー、スーファリ、モグ。この三つがベストだな。次点はenvy。それから今年のフジ流行語は「間引き」w 人の多さに嫌気が差した僕とぺ君が連呼。そんなこと言っている奴が真っ先に間引かれるんだよ!死亡フラグだ。